仁愛堂  
Top Site Map Mail
 
 
鍼灸のお話
 
はり・きゅうの治療のお話
 
鍼灸でケアする「PMS月経前症候群」について
 


今回は「PMS(月経前症候群)」という症状についてお話させて頂きます。
このPMS(月経前症候群)とは「月経痛」も含む女性特有の症状です。
内容的に「月経痛について」のお話と重複する部分がございますが、お悩みの方も多い事と思いますので、中医鍼灸による実際の症例と共にここで改めてお話させて頂ければと思います。

「PMS」とは何かご存知でしょうか?
PMS(月経前症候群)とは月経前3~10前後の間に様々な身体的な症状を呈するもので 月経開始とともに症状も無くなっていくものです。
そのため、次回の月経前にまた同様の症状をきたします。
多くは、イライラ、抑うつ傾向、下腹部痛や頭痛など様々な痛みの症状、乳房脹痛、便秘、下痢、食欲不振、吐気、口の渇き、むくみ、顔面紅潮、のぼせ、皮膚の乾燥、にきび、吹出物、など症状も多岐にわたります。
現代医学的には原因不明の点がありますが、ある種の神経伝達物質が関係しているのではないかとされています。

では、中医婦人科鍼灸ではこれらの症状についてどのように考え、治療を展開していくのか症例に沿ってお話しさせて頂きます。

 

 
30才 女性・専業主婦の方のご相談
 



現病歴:
この2年以上、毎月月経前になると精神的にイライラして、乳房の脹痛があるそうでした。 また、2年ぐらい前から月経周期が遅れ気味で40日周期となっているという事でした。

経血量は少なく、血の塊が出る。
毎回月経2~3日前に乳房が張って痛くなり、胸が詰まるような感じがする。
イライラして怒りっぽくなってしまい、食欲も無くなることが多い。
月経開始後1~2日で症状は消失するがまた次回の月経の時に同様の症状が繰り返して起こるというお話でした。

経過:
治療を開始してから、2~3診目より症状はだいぶ軽減されるようになってこられました。
4診目より、月経の前に来院してもらい治療させて頂きました。その後は症状の軽減が続かれました。
5~8診目:月経前の治療で初診より4カ月後ほぼ症状が消失されました。

 

 
治療のポイント
 


この方の場合は、イライラや怒りっぽくなるという心理的な要素が強く見られました。
そしてそれがもとで身体各部位の柔軟な流れが阻害されていると判断し、
それを改善すべく血行を促進して生体エネルギーを 活発にさせるよう、
手・足・腹部のツボにはり刺激をすることで徐々に症状を改善させていきました。

比較的典型的な症状と言えるでしょう。

 

 

 

 

28才 女性・パート事務職員の方のご相談
 



現病歴:
5月初診
5年前に第一子を出産した直後くらいから抑うつ感が強く、すぐに怒るようになっていたそうです。

産後2ヶ月で月経が再開して以前は無かった月経前の脇腹の痛みが出現。

締め付けられるような痛みで、経血量は多く、どちらかと言うと黒っぽい色で塊が混じる。
鎮痛剤で痛みを抑えてきた。
28日周期、4~5日。

また、月経前に食欲不振、頭痛、眠りが浅くよく夢を見るようになる。
お通じはどちらかと言うと軟便気味。
顔色は青白く、血気がない。身体はやせ型。



経過:
初診より次の月経前の2~3日を集中して治療することにいたしました。
2ヶ月目の第6診で8割ほど痛みや症状が無くなってこられました。
まだ、月経直前の脇腹の痛みが多少ある状態だが鎮痛剤は不要となられました。
さらに月一回の月経前の受診で、10月にはほぼ痛みやその他の随伴症状は消失されました。
疲れやすいが鍼をすると元気になると言うことでその後、健康促進・維持を目的に定期的に来院されています。

 

 
治療のポイント
 


この方の場合は出産後に身体が虚弱(虚証)となり気血が巡らずに痛みが出て、巡らないものが 滞ってしまう状態(瘀血:おけつ)と言う状態になっていることが病態の本質です。
治療は手足のツボと腰背部のツボをうまく使って滞りを解消して、伸びやかな身体エネルギーの 流れを作っていくことで症状が無くなりました。
また定期的なはり治療で鎮痛薬や睡眠薬も不要となり、快適に過ごされています。

 

 

next

メール相談室 問診票の印刷をする
 
 
 
 
ごあいさつ
当院の治療について
当院のご案内
はり・きゅうのお話
Q&A
お知らせ・相談室
メール相談室
仁愛堂ブログ
 
 
home
 
 
アクセスマップ
当院の小児はり治療のご案内
不妊症鍼灸治療
中医婦人科鍼灸のお話
仁愛堂のリンクページ
 
up
Back
 
 | サイトマップ | プライバシーポリシー | メール相談室 | アクセス | お問い合わせ | リンク |