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東洋医学での「不妊症」を考えるにあたりまして、まずは、東洋医学で女性の生理・妊娠についてどのように考えるのかを見て行きましょう。
2000年近く前の中国の古典医学書、『黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)』という書物の中に、「女子は7歳頃に歯が はえかわり、14歳頃にホルモンが生成され初潮が始まり、21歳頃で身体が充実し、28歳頃 生殖能力がピークをむかえる。その後35歳頃から徐々に老化が始まり49歳前後で閉経を迎える」というような内容の記述がみられます。
つまり女性の東洋医学的身体年齢は、概ね7の倍数で変化していくと言うことが昔の人々も認識していたことがうかがわれます。
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東洋医学(漢方・鍼灸)では、患者さんの体質にあわせた漢方や鍼灸治療の処方、食事や薬膳運動療法、生活習慣改善など総合的な養生法を行って行くことで、低下してゆく妊娠力を徐々にアップして東洋医学的な女性の年齢を実際の年齢よりも若くしていくことが可能です。
東洋医学(漢方・鍼灸)では、妊娠力を高めるには以下のことを重視しています。
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東洋医学で、五臓の中での「腎(じん)」とは、現代医学で言う水液代謝の機能を担う他、成長・生殖など にも関わり先天的な生命力を内包している臓器と考えられています。
しかしその機能は加齢により 衰えてきますし、ストレスや不規則な生活、食事の不摂生などでも機能が低下して、結果、卵巣機 能、子宮機能の総合的な「妊娠力」を下げることになります。
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以上のように、東洋医学的にみると妊娠には、主に「気」「血」「腎」の
相互的な協力・補完関係により成り立っていることがおわかりになったかと思います。
年齢とともに妊娠力が低下してしまうのは、自然なことなのですが、肝心なことは、上記の三つの東洋医学的視点に則って自分のどこに問題があるのか?ということを検討して、適切な養生をはじめて行くことが妊娠力をアップする第一歩となることでしょう。 |
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