初診時38歳
教員 結婚2年目
既往歴 18歳虫垂炎手術
初診200×年12月22日 初診時症状は以下の通りでした。
所見:結婚2年目で結婚当初より挙児希望されていました。
最近不妊クリニックを受診したところ、右卵管の閉塞が判明されたそうです。
生理は以前より不順で30~34日周期で遅くずれることがあったそうで、出血量は多くないと思うとの事でした。期間は5日前後。血塊なし。
PMSはないが多少お腹が張り軽い下腹部の痛みがある程度で、排卵前後の自覚症状はあまりないそうでした。
その他、随伴症状:
肩凝り、頚の痛みがある。
手足がいつも火照っている。喉がよく乾く。
たまに疲れると頭痛、めまいがする。汗はあまりかかない。
便秘ではないが排便は毎日はない。 辛い物が好きでよく食べる。
との事でした。
所見:
脈診:細くしかし張りのある脈でした。
舌診:舌の質が薄く、色は淡紅、苔は薄い、舌の真ん中に裂紋(縦の亀裂)がありました。潤いは少ない状態でした。
東洋医学的な診立て:
東洋医学の一つの根本的な考え方として、人体を陰陽でみる診方があります。陰陽のバランスが整っていることが好ましい状態ということですが、この方の場合は、典型的な「陰」の不足状態が考えられました。おそらく体質的に「陰」が不足しやすかったのでしょう。
「陰」は身体を潤したり、余分な熱を取り除く(冷ます)ような作用や、皮膚やその他の器官を栄養するために必要だと考えられています。
月経が不順で遅くなりがちになったり、手足が火照り、喉もよく乾くのは、身体の陰分が不足しているための症状と言えるでしょう。
はり・きゅうだけでこれを補うのは難しいですが 養生を含めて治療をしていくことが大切になります。 |